これって大丈夫?お通夜の服装マナー

通夜服装

 最近では、仕事等の関係で葬儀や告別式よりも通夜に参加するという方が増えています。仕事帰りに通夜へ参列することになった場合は、着替えとして喪服を用意できれば一番良いですが、どうしても難しい場合は地味な服装であれば喪服でなくてもよいとされています。ただ、できれば社会人としては、せめてタブーとされていることは避けるなど、最低限のマナーには気を使いたいものです。
 そこで今回は、喪服以外で参列される際のマナーについてご紹介します。

どんな服装なら大丈夫?

 男性はグレー、紺、黒の、無地のスーツ。可能であればコンビニ等でよいので黒いネクタイを用意して付け替えましょう。靴下も黒か紺色に替えます。
 女性は黒・紺・グレーのワンピースやスーツなど、地味な色およびデザインのものであれば大丈夫です。上着が派手な場合は、脱いだ形で弔問します。もしもの時のために、黒いジャケットが1枚あると便利ですね。靴は黒いパンプスが望ましいですが、派手な装飾がない地味なパンプスであれば問題ありません。黒であってもサンダルやミュールなどつま先やかかとが見えるものはNGです。
 お通夜の場合、ストッキングは黒でなくても構いませんが、ラメや柄の入ったものは避けましょう。また冬場は厚手の黒いタイツをはくという方もいらっしゃるかもしれませんが、カジュアル感が強いとされていますので気を付けましょう。また、最低限のマナーとして素足は絶対に避けましょう。

身だしなみで気を付けるポイント

◎袖の長さやスカート丈に気を付ける

お通夜ではなるべく肌を見せないのがマナーです。袖が短すぎるものやノースリーブ、えり元が大きく開いているものは避けましょう。また、スカート丈も短すぎないよう注意が必要です。正座をするケースもあるので、裾はプリーツやフレアになっているものの方が、膝が曲げやすいですよ。

◎アクセサリー類は基本的にしない

アクセサリーを身に着けている場合、結婚指輪やパールのネックレスであれば問題ありませんが、それ以外は外しておきます。ちなみに、パールのネックレスでも2連、3連などのものは「重なる」という意味から、不幸が重なるのは縁起が悪いとされているので、タブーとされています。パールの色は白でも黒でも問題ありません。

◎メイクは控えめに

濃いメイクはふさわしくありません。目立つ色のアイシャドウやラメなどはできるだけ落としていくようにしましょう。口紅も派手な色のものは落として、グロスは控えます。派手なネイルアートやマニキュアもタブーですので、可能であれば落としましょう。また、香水も控えましょう。

◎長い髪はまとめておく

うなじ部分の低い位置で、一つにまとめましょう。ヘアアクセサリーは黒いゴムや黒のヘアピンなど、シンプルで黒色のものを使います。

◎毛皮や光沢のあるものなどは避けましょう。

  冬場は毛皮のファーやコートなどがタブーとなります。フェイクファーであっても、動物の毛皮っぽく見えるものは殺生を連想させますので、弔事の場合はタブーとされています。靴はエナメル素材など光沢のある素材のものや、金や銀色の金具がついているものは避けます。

◎バッグは黒であれば特に問題ありませんが、ショルダーバックはできれば避けましょう。

会社帰りなどでやむを得ずショルダーバックで参列する場合は、肩に掛けずに手で持つなど、ご遺族に失礼のないように配慮しましょう。

数珠を持っていない場合は?

 お通夜に平服であっても、数珠さえあれば失礼にはあたりません。このため、出来れば数珠を持って行けるのであれば、なるべくその方がよいのですが、急な知らせを受けてお通夜に向かう場合、よほど熱心な仏教徒でない限り、普段から常に数珠を持ち歩いているという方は少ないでしょう。また、気が動転してうっかりと持ってくるのを忘れてしまったということもあるでしょう。 
 このようなとき、一緒に参列した人に借りようとする方がいらっしゃいますが、数珠は念珠とも言って、その人の身代わりとして持ち主の身を守る冥加(神仏の助けのこと)があるものとされており、いわばお守りのような存在です。このため、数珠を人から借りるというのはマナー違反になりますので、くれぐれも「忘れたから貸してほしい」など、他の人に頼まないように気を付けましょう。
 数珠がなければ故人のために祈ってはいけないということはありませんので、忘れた場合は数珠なしで参列しましょう。ただ、社会人としては無宗教やその他の宗教であっても、出来れば、こういう場合に備えて、ご自分用に一つ数珠を持っておかれることをおすすめします。
 

さいごに 

いかがでしたでしょうか? なお平服で参列される際は、「仕事先から駆けつけましたので、このような格好で失礼します」と一言お伝えするとよいですよ。お通夜は故人の冥福を祈る大切な場ですから、悔いのないよう正しいマナーで臨みたいですね。

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