今日から使えるビジネスメールのマナーとテクニック

メールマナー

 メールは今やビジネスに欠かせないコミュニケーションツールになっていますが、便利な反面、顔が見えない分、ちょっとした行き違いで相手に思わぬ誤解を与えてしまったり、こちらの思っていることが明確に伝わらなかったりと難しい部分もあります。
 基本的なメールのマナーを知らなければ、社会人としてのあなた自身の評価を下げることになってしまいます。
 そこで今回は、ビジネスメールの基本的な送り方のマナーについてご紹介します。

ビジネスメールの基本

まずはごく基本的なメールの構成と注意点についてご説明しましょう。

① 宛先(アドレス)は正確に

プライベートでメールを送る際は連絡帳などにあらかじめ登録されているアドレスに送ることがほとんどかと思いますが、ビジネスの場合は初めての相手にメールすることも多々あります。アドレスがきちんと合っているかどうか、送信前に確認しましょう。

② 件名は内容に沿った適切なものを

どういった用件のメールなのか分かるような件名をつけます。受信者が忙しい場合、すぐに読む必要があるのか、後でもよいのかを件名で判断したり、たくさんのメールの中から検索したりする際に重要です。大事な用件のメールに確実に目を通してもらえるよう工夫しましょう。
相手からのメールを返信する際、件名を変更しなければ自動的に件名の頭に「Re:」という文字が付きます。これは「返信」の意味なので、件名にそのまま残して送り返した方が、相手に返事だということが分かりやすいです。ただし、「Re: Re:」のように返信するごとに「Re:」という文字が増えていくため、1つだけ残して後は消しましょう。

③ 本文(宛名/挨拶/本文/締めの言葉)

◆宛名
まずは最初に宛名を書きます。一行目に会社名、二行目に部署名(役職がある場合は、役職名も付け足します)、三行目に名前+敬称を書きます。分かっていれば苗字だけでなくフルネームで書く方が丁寧です。
◆挨拶
手紙のように時候の挨拶のような形式的なものは不要ですが、「いつもお世話になっております」など簡単な挨拶は入れましょう。
また、必ず本題に入る前に必ず名乗るようにしましょう。相手がアドレスを登録してくれているとは限りません。
◆本文
文章は必要事項を簡潔に、相手が読みやすい文章を心がけます。一文が長くなると読みにくいため、適宜改行しましょう。また、行数が多いときは、段落ごとに1行空けると読みやすいです。
あまりに複雑な内容だったり、長文になりすぎたりする場合は、無理にメール本文に書いてしまわず、文書ファイルにまとめ、添付ファイルとして送った方がよいでしょう。
◆締めの言葉
本文の終わりには「よろしくお願いします」などの簡単な挨拶の言葉で締めくくります。

④ 署名

ビジネスメールでは必ず最後に署名を入れます。署名欄は一般的に送信者のフルネームと連絡先の情報で名刺のように構成されています。

To・CC・BCCをうまく使い分けよう
To・CC・BCCの違いはご存知ですか? これらをうまく使い分けるのも大事なビジネスメールのマナーです。
◆To
この欄は「あなたに送っていますよ」という意思表示で、処理や作業をしてほしい人を指定します。複数名のアドレスを指定することも可能です。受け取った側は必ず返信する義務があります。
◆CC
To(宛先)の人に送ったメールを、情報共有や参考程度に念のため見ておいてほしいという場合にCC欄を使用します。Toに指定された人以外(CC欄の人)は原則返信の必要はありませんが、確認の義務があります。
この欄を使用する際は、本文の宛名を書く際に、Toの宛先の下に、CCの人を「(CC:○○様)」というように明記します。Toの受信者が自分以外の受信者(CCの人)に気が付かずに、情報共有をし忘れたり、不適切な内容を書いて全員に返信してしまったりというトラブルを避けるためです。
ちなみに、CC欄に指定されたアドレスの人は、自分以外の受信者のアドレスを見ることができてしまいますので、互いに面識のない複数の人たちにメールを送る場合は、CC欄は使用しないように気を付けましょう。

◆BCC
  この欄に指定した受信者は、他の受信者にはアドレスが表示されないため、ToやCC、BCCの受信者に、他に受信者がいることを隠したい場合や、受信者のアドレスがわからないようにして一斉送信したい場合などに使います。たとえば取引先へのメールを念のため上司にも見せておきたい場合や、自分のスマートフォンや携帯電話、他の端末などに控えとして送っておきたい場合などにも便利です。
 ただ、ビジネスの相手をBCCに指定しておくる場合は、「一斉配信のためBCCにて失礼します」と一言断りを入れた方が適切です。

メールのみの連絡がNGな状況とは?

メールは手軽なコミュニケーションツールですが、以下のような場合、メールではなく状況に応じて対面あるいは電話で直接やり取りした方がよいでしょう。

 ◎一刻を争う急ぎの用件

  相手がすぐにメールを確認して返信してくれるとは限りません。遠方の相手で、電話では難しい話であれば、メールを送った旨を電話で確認するとよいでしょう。また、反対に相手からのメールで至急返事が必要な場合も、メールでの返信ではなく電話等で回答した方がスムーズです。

 ◎クレームやミスについてのお詫び

  メールだけで済ませてしまうと、誠意がないと受け取られかねません。直接言いにくいかもしれませんが、直接対面か電話でお詫びしましょう。

 ◎重要な話や複雑な話

 万が一エラーなどで重要なメールが届いてない場合、相手に確認してもらえないまま、後でトラブルに発展することがあります。急ぎの用件の時と同様に、「○○の件でメールをお送りしましたので、ご確認ください」など、電話連絡と併用するとよいでしょう。また、長文のメールは読みづらく、また文字情報だけでは細かいニュアンスが伝わりにくいため、フォローの電話を入れるとよいでしょう。

 ◎上司への連絡

  忙しくてなかなか話す機会がないか、上司が口頭よりメールでの連絡を好むタイプである場合は別として、頻繁に顔を合わす間柄で、すべての連絡や報告をメールで済ませてしまうのは問題です。メールはあくまで口頭で話せないときの代替手段と考えましょう。

さいごに 

ビジネスメールのマナーについて、簡単ですがまとめてみました。難しい部分もあるかもしれませんが、基本的な構成を意識するだけでも、だいぶ違ってくるのではないでしょうか? 今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。

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