目上の人に手紙をかくときに、どんなところに注意しますか?
手紙のマナーは難しい印象がありますが、手紙の流れを覚えれば実は簡単に書くことができるのです。
今回は要点をマスターし、応用できるような手紙マナーを紹介します。
【縦書きと横書きの選び方は?】
最初に、使う便せんを選択しましょう!
縦書きを使うのは、目上の人に対する手紙のときで、横書きが使えるのは親密な関係の人のみです。
マナーを意識して書く手紙には、縦書き白地の便せんを用意します。
【書き始める前に意識するポイントは?】
書いていく前に、意識するポイントを確認しましょう。
1.なるべく簡潔にまとめましょう。
相手が不快にならないように、長すぎず押しつける言い方は避けましょう。
読みやすいことも意識して、簡潔にまとまりのある文を目指しましょう。
2.正しい敬語を使えているか確認しましょう。
相手に失礼がない言い方を意識しすぎて、二重敬語になっている場合があります。
二重敬語は手紙になると、余計にごちゃごちゃするのが目立ちます。
読みやすさもかねているので、正しい敬語を確認して書きましょう。
3.誤字脱字に注意しましょう。
自分のミスには気づきにくいものです。
可能であれば第三者に確認してもらうとよいでしょう。
4.構成と改行を覚えましょう。
構成と改行の注意するポイントは2つです。
ます1つは、相手を示す名称を行末、自分や身内を示す名称を行頭に持ってきましょう。
もう1つは、行の最後で単語をまたいで書かないように注意しましょう。
【つぎは手紙の流れをマスターしよう!】
手紙は順序が決まっているので、その流れで書けば失敗しません。
1.前文
前文には5つのあいさつ文を入れていきます。
*頭語*
手紙のいちばん最初に書くあいさつです
*時候のあいさつ*
頭語から1行あけて、季節や天候を使って心情や季節感を表現したあいさつを書きます。
*相手の健康を尋ねるあいさつ*
相手のことを考えて、健康を気遣う内容を記載しましょう。
*感謝・お詫びなどのあいさつ*
日頃お世話になっていることや、ご無沙汰していることのお詫びなどのあいさつを書きます。
5つのあいさつを前文で終えたら、本文を書きます。
2.主文
*起語*
あいさつからいきなり本文にいかないように、起語で流れを繋げます。
ついに本文を書いていきますが、改行する位置や敬語に注しながら書いていきましょう。
3.末文
最後の締めの文章を書いていきます。
*結びのあいさつ(結語)*
本文の用件を整理して、まとめの言葉を書きます。
その後に、相手の健康や今後の繁栄を祈る言葉、四季折々の気候を添えて、手紙の文末をしめましょう。
結語は頭語とセットで使います。
4.後付け
この順番で、
・日付
・差出人の名前(署名)
・いちばん大きな字で宛名
を書きます。
宛名には必ず敬称をつけましょう。
親しい関係の人には、後付けのあとに「副文」をつけることができます。
副文の使い方は「二伸」「追伸」と書いてから、本文とは関係ない話を付け足します。
副文には、結婚や法事などのきちんとした報告をする内容は書くことができません。
【これも大切!宛名の敬称もマスターしよう】
敬称はなにを示すでしょうか?
実は、相手に対して敬意を表現する言葉です。
*個人に書くときは、”様”*
本来は”殿”が個人の敬称とされ、官公庁や企業などの正式な文書を書くときや、賞状の宛名などに使用されています。
いまは自分より下の立場の人や、同じ立場の人に使う敬称として認識されているので、様を使うほうが間違いありません。
*専門職業に所属する人に書くときは”先生”*
教師や医者や弁護士、普段から先生と敬称で呼ばれている人に使います。
*組織や団体に書くときは、”御中”*
書き方は、社名・部署名・課名の最後に御中とつけます。
社名を書くときには、(株)など省略せずに丁寧に書きます。
*企業の個人に書くときは、”様”*
企業や団体でも、個人宛てに書くときは様を選びます。
書き方は、社名~課名・肩書き・個人名の最後に様をつけます。
【これで完璧!封筒の書き方をマスター】
最後に、縦書き封筒の書き方をマスターしましょう!
*表の書き方*
・1~2行の間で住所を書きます。
・宛名は中央で、いちばん大きな字で書きます。
・数字は漢数字で書きます。
・封筒のときも社名を省略せずかきます
・会社や企業に所属する人に書く敬称は難しいので、もう一度確認してから書きましょう。
*裏の書き方*
・封筒の中心の右には、差出人の住所を書きます。
・中心の左には、差出人の氏名を書きます。
・封をした印に「〆・封」、お祝い事の手紙は「寿・賀」を書きます。
【まとめ】
私自身、目上の人に書く手紙に苦手意識がありました。
手紙を書くマナーは難しいと思っていましたが、要点を覚えれば、あとはあいさつなどをお手本みながら書くことができます。
せっかくの機会なので、苦手意識を克服し、お世話になった先生や親しい人に敬意を込めたお手紙を書いてみましょう!